夢野久作の「少女地獄」。19歳=25歳だった。

今年の夏、ドハマリした本がありました。
夢野久作の「少女地獄」です。

タイトルからおどろおどろしい感じがして、本屋さんで少女地獄の本を目にすることはあっても何だか怖そうな感じがして手を伸ばすことがなかったのですが読んだ人によれば面白いそうで私も読んでみようかな…と手を出しました。

病院で看護師として働く姫草ユリ子がヒロインなのですがここに「少女」の要素があります。

実年齢は25歳なのですが、ユリ子は年齢を詐称しており19歳(=年齢的には少女)の看護師として仕事をしているのです。

さらにはユリ子には度々嘘をつく虚言癖があり会話のところどころに嘘を挟んでしまいます。

裕福な家で育ったように振舞ってしまったり、(本当は貧しい家庭の子供だった)自分で値の張るカステラやお酒を買ってきてあたかも貰ったように人に伝えたり…といったところです。

ユリ子が嘘をつく理由は明らかにはなっていませんが、読んでいるうちにユリ子は見栄っ張りなのかな?コンプレックスが強いのかな?と思う節がありました。

さらに読み進めていくうちにユリ子が嘘をつく時期が明らかになり決まって生理前の情緒不安定な時期に嘘をたくさん言ってしまうのです。

実際、生理前の女性は情緒不安定になり私も同性なので心がバランスを崩すのは分かるのですが嘘はつきません。

ともあれ、ユリ子は最終的に自分がついたたくさんの嘘に苛まれ自殺をしてしまいます。

ユリ子の虚言癖は最後まで直らず、遺書の中にある「何も知らない純な少女の言葉」という言葉はユリ子自身を指しているように感じました。

ダークな雰囲気の作品ですが、とても楽しんで読めました。

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間違った方向への背伸びや歪んだ健気さや死亡時でさえ綺麗にメイクを施して死んでいった姫草ユリ子を何だか私は憎めず、嫌いになれずにいます。